ゆれくるコール開発日誌

ゆれくるコール、あめふるコール、つながるコールや緊急地震速報のことなど

PLUM法導入におけるゆれくるコールの対応について

こんにちは、営業企画部の鈴木です。
気象庁は本日より、緊急地震速報に「PLUM(プラム)法」という新たな震度予測の導入を開始しました。
これを受けてゆれくるコールはどのように対応するのか、ご案内します。

従来法とPLUM法の違い

まず、これまで利用されていた従来法と、新しい震度予測のPLUM法について説明します。

従来法(ゆれくるコールで使っている震度予測)
 地震のP波(初期微動)を検出
    ↓
 震源の緯度経度、深さを推定
    ↓
 震源をもとにマグニチュードを算出
    ↓
 各地の震度とS波(主要動)の到達時間を予測

 ○メリット
  ・P波をもとに予測するため、猶予時間が長い
  ・震源や到達する震度、時間を知らせることができる
  
 ×デメリット
  ・巨大地震発生時、震源から遠い地域に対しては警報を発表できない
  ・震源が推定できない場合、緊急地震速報を発表できない
  ・深さ150kmを超える場合、緊急地震速報を発表できない
  ・予測の誤差により過小・過大な発表をすることがある

 ゆれくるコールは気象庁からの発表後、各地の震度や揺れの到達時間を計算をして、皆さまの端末に情報を配信しています。

PLUM法(本日開始された、震源を推定しない震度予測)
 ※予報業務許可事業であり、事業者が配信できるのは2018年7月以降となる
 
 震度の観測値(リアルタイム震度)
    ↓
 半径30km範囲内の観測値から震度を予測(震源の予測はしない)

 ○メリット
  ・巨大地震発生時、震源から遠い地域に対しても警報を発表できる
  ・実際の揺れをもとに予測するため、精度が上がる

 ×デメリット
  ・従来のような震度計算ができない
  ・S波の揺れをもとに予測するため、猶予時間が短い
  ・震源の位置、マグニチュードの値は仮定値を使用

従来法にもPLUM法にもそれぞれメリットとデメリットがあります。
そこで気象庁は、この2つの方法を合わせた「ハイブリッド法」を推奨しています。

www.data.jma.go.jp

ゆれくるコールの対応について

先に結論を書くと、ゆれくるコールは従来の方法で運用を続けます。
(つまり、仕様的には何も変わりません)

理由としては、気象庁の運用が始まったが、民間企業がPLUM法の情報を活用できるのはまだ先の話であることが挙げられます。
PLUM法は予報業務許可事業であり、2018年7月から申請受付が実施される予定です。気象庁の運用が始まっても、現時点で民間企業はその情報を活用することができません。
申請開始時期になったら当社も申請をし、今後の対応を検討してまいります。

先ほどリンクを貼った気象庁のホームページにも以下の記載がありますが、

ご契約されている携帯電話のアプリや専用受信端末等で特定地点での震度や揺れの到達時刻の予想を利用されている場合には、気象庁が発表する緊急地震速報と異なる予想が報知される場合がありますので、ご留意ください。

気象庁がPLUM法を使った発表を出した場合、ゆれくるコールと緊急地震速報の内容が異なる可能性がありますので、ご注意ください。

以上、ゆれくるコールの対応についてです。
何卒ご理解の程、よろしくお願いいたします。